キャリアアップは建前

これまで常識的だった終身雇用制度が崩壊して、働き方に関してさまざまな考えを持つ人が増えてきています。特に若者の世代に多く、またインターネットの広がりによって情報収集が行いやすくなった一方、増えすぎた情報に混乱してしまうケースも出てきています。

特に多くなっているのはキャリアアップのために転職をする、しかも繰り返す人の多さであって、実はこれには本人が直視したくない現実が存在しています。どういうことかというと、いわゆる仕事を辞める時の「キャリアアップ」は単なる口実に過ぎないことで、突き詰めれば今の職場を辞めたいだけということに当て嵌まる人が多かったりするのです。自分自身に力を付けたいと願うのなら、今の職場で働きながらでもできないことはなく、確かに一部の技術に関しては適した場所が求められますが、その場合は一度転職したらしっかりと技術が身に付くまで働くはずです。それが半年、一年で辞めてしまうのはスキルやキャリアアップというのが口実に過ぎず、堪え性がない、忍耐力がないということになるでしょう。

考え方がこれではどこでも長続きしませんので、本気で自分のやりたいことを見つける、将来の確かなビジョンを構築するなど、可能となる未来を想像してそこに近付くために転職をするのは良いのですが、本心は嫌になって辞めたいだけの場合、どこに勤めても同じことを繰り返す結果となります。先々まで考えて実行すること、これが大切になります。